メンヘラの徒事

メンタル弱めです。鬱な記事が多いと思います。読書記録としても利用します。

【読書記録】虚ろな十字架 著者:東野圭吾

私が子どもを産んだばかりだからか、子どもを殺された小夜子と中原の心境は生々しく痛ましかった。

子どもの成長をそばで感じる、幸せな日常のかけがえのなさを痛感した。幼い子どもを殺す痛ましい事件が最近でも起きてしまった事は絶対に許されるべき事ではないのと同時に、どうか我が子が無事に生きていてくれることを願ってやまない。

 

本作品の通り、現実世界でも多くの遺族は殺人犯に対し死刑を願ってしまうだろう。ただ、罪への反省の思いを抱くことのとのない殺人犯を死刑とする事が、果たして意味のあることなのか。悲しみの代償とするには余りに虚しい結末にしかならない。また、殺人犯が反省し、罪を償いたいと願っても、殺された者が生き返ることはなく常にその死と向き合わねばならない遺族は、どこにこの悲しみをぶつければ良いのか。悲しみと共に生きる辛さは想像するだけでも居た堪れない。

 

私個人としては死刑制度に反対ではあるが、万が一私が当事者となったら、きっと死刑を願ってしまうだろう。死刑判決の獲得が叶ったとしても、何も報われることはないのだけれど。。。

 

遺族にも犯罪を犯した者にも、より生産的な判決・更生のあり方を作る必要があるのだと考えさせられる作品だった。


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