メンヘラの徒事

メンタル弱めです。鬱な記事が多いと思います。読書記録としても利用します。

読書記録『サーカスの夜に』小川糸著

【『サーカスの夜に』を読んで】

 

頼りなげだった主人公の「僕」が自らの手で人生を切り開いていく、言わば私の苦手なサスセスストーリーのはずが、この作品では夜空の星から言葉がこぼれる、絵本のような物語が紡がれていてとっても心地よい気持ちになった。

 

当初は事の真相にまで考えを巡らせるには純粋で単純だった「僕」。その彼が、サーカスの社会に揉まれていくうちに、立ちはだかる仕方の無いことを受け入れていく姿は、私の新卒時代(いや、今もかもしれない…)と重なる部分があった。(夢ばかりでは食べていけないし、やりたくなくても仕事はしないといけないのだ!)

 コックの言う仕事論や、団長が急遽予定を変更する理由や、ローズの言う幸せ論は、私に「仕事で辛いのは当たり前だ」「失敗はつきもの、うまくいったことを大事に噛み締めて」と、優しく同意してくれてるようで安らかな気持ちになる。

「僕」がサーカスの必要性を心の中で語っているけれど、私も一時であっても、辛さを忘れられるようなサーカスはなくてはならないものだって激しく同意する。それに、「僕」の言葉で私はこれからもずっとサーカスを必要とし続けていいんだって、安心させてくれたことが嬉しかった。

 

心が辛い今、サーカスを求めて私は毎日を生きます。

 


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